プロが語る能登牛の魅力。

能登牛肥育農家/下池さん
interview#1

肥育農家が語る「能登牛

出荷するときは、大切に育てた娘を嫁に出す親の心境に似ています。
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有限会社 高浜牧場 取締役  下池 外巳造さん

能登牛は、仔牛で仕入れて出荷するまでにだいたい28-29ヶ月肥育します。よい牛肉は、一般的にエサと血統と管理と言われますが、なかでもエサと管理の質を上げて、A5級の牛をいかに育てるかが肥育農家の腕の見せどころ。それにはまず体質転換をし、サシ(霜降り)を入れて、たくさん食べる丈夫な牛に育てます。わたしの牧場では1日に6-10Kgくらい食べるように”飼い直し”をします。

仕入れて1-2ヶ月は粗飼料だけでほとんどエサを与えません。脂を落とし、胃を大きくして風土に慣れさせます。生後10ヶ月までを前期、11-20ヶ月を中期、それから出荷までの期間を後期として肥育しますが、サシを入れて肉を付ける中期から後期にかけて最も管理技術を要します。

肥育農家が語る能登牛/能登牛舎の光景
肥育農家が語る能登牛/能登牛のエサ:能登のワラ

この時期で育て方を誤るとよい牛肉にはなりません。エサは乾草に麦や大豆、トウモロコシなど。ほかに能登のワラを食べさせます。程よく乾燥させた良質の能登のワラはこの地でしか手に入りません。潮風が混じった能登の風土とワラがいい能登牛のポイントです。

出荷の時期を迎えた牛は、大切に育てた娘を嫁に出すようなもの。それがまたわたしたちの喜びでもあります。